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ゴールデン・レトリバー

ゴールデンレトリバーのかかりやすい病気!症状・原因・予防・治療の一覧

ゴールデンレトリバーは、その愛らしい見た目と忠実な性格で知られる犬種ですが、遺伝的な傾向や体の構造により、特定の病気にかかりやすい傾向があります。

この記事では、ゴールデンレトリバーがかかりやすい病気とその予防方法についてご紹介します。

病気の種類

ゴールデンレトリバーはがかかる病気は7種類程度あります。

この中でも、最後の悪性腫瘍に関しては別途4種類ほど存在します。

個々に原因や対策などを説明していきます。

胃拡張(胃拡張胃捻転)

胃が拡張し、ねじれ(捻転)を起こすことで発生します。胃や周囲の血流が遮断されることから、急激にショック状態に陥るため、著しく緊急性の高い病気です。発生後数時間で死に至ることも多くあります。

症状

胃が拡張するため、胸~腹部が大きく膨らみます。そのほとんどは空気であるため、指でたたくとサッカーボールをたたいた時のような感触があります。

急激にぐったりとしはじめ、嘔吐をしたくても吐物がでない状態になり、多量のよだれを流します。その後、呼吸困難、目に見える部分の粘膜が白く退色する、脈圧が低下する、などのショック症状を起こします。そのまま治療をしないで放置しておくと数時間で死亡する場合がありますので、早急の治療が必要です。

原因

はっきりとした原因は不明ですが、胃内に停滞する液体やガスの増加や食後の過度の運動による胃拡張が主な原因となり、胃拡張に伴って胃捻転を起こします。多量のドライフードを食べた後に水を飲むことにより、胃の内容物が膨張することが胃拡張の要因の一つなることもありますので食事の与え方には注意が必要です。

予防

1回の食事で沢山の量を与えすぎたり、食後すぐに運動をしたりしないようにしましょう。特に、暑い時期は、胃内で食物が発酵するスピードが早いため、ガスの発生が起きやすく、注意が必要です。

特に大型犬で胸の深い犬は注意をしてください。食事の回数を1回だけでなく、2回以上に分けることなども予防になります。

胃拡張胃捻転症候群は健康な犬であっても、急にかかってしまう命にかかわる大変怖い病気です。

治療

胃の空気を抜き、減圧処置を行うことで、捻転を解除する処置が重要です。口から胃にチューブを挿入したり、皮膚の上から太めの注射針を胃内に刺すことで、内部のガスを排出し、減圧します。

同時に、ショック状態の治療を行います。ショック状態の治療にはステロイドの投薬や、静脈への点滴、酸素吸入などあらゆる救急治療を行います。

ショック状態が落ち着いたら開腹手術による外科的治療を行うこともあります。一般的な手術は、捻転している胃を元の位置に戻し、再発を防ぐために胃を腹壁(お腹側の膜)に縫合糸で固定する手術となります。

みんなのどうぶつ病気大百科様より引用

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎とは、アレルギー症状を起こす原因物質であるアレルゲンが環境中にあることによって、犬体内の免疫機構が過剰に反応するため生じる皮膚炎のことで、アレルギー性皮膚炎の一種です。

症状

アトピー性皮膚炎では、皮膚の痒みが主な症状です。痒みがでる部分は耳、脇、股、足先、口や目の周りなどが多く、犬がしきりに体を舐めたり噛んだりする行動が見られます。症状が進行すると皮膚に赤みや脱毛、小さな発疹が見られ、細菌による二次感染で症状が悪化することがあります。

原因

アトピー性皮膚炎は、主に、環境中のアレルギゲンであるハウスダストや花粉、カビなどに皮膚が接触することなどが原因となり、皮膚炎が発症するといわれています。なお、発症には遺伝的な素因の関与があるといわれており、6か月から3歳くらいでの発症が多いようです。

予防

アトピー性皮膚炎は、体質が関与するため予防は難しくなってきます。
発症してしまった場合は、アレルゲンの除去などの環境の整備やストレスを与えないこと、投薬やシャンプー、サプリメントなどで症状を軽減することもできるので、かかりつけの先生とよく相談して痒みのコントロールを行うことが重要です。

治療

治療にあたっては、痒みのコントロールが主になります。発症の原因となる環境中のアレルゲンを掃除や環境整備などで除去していくとともに、抗ヒスタミン剤や副腎皮質ホルモン剤、免疫抑制剤、インターフェロン、分子標的薬などの薬や不飽和脂肪酸などのサプリメントを投与したり、シャンプー療法を行います。なお、これらの治療は、症状によって単独の他、並行して行うこともあります。

その他、アレルギーの原因物質を少量ずつ身体に入れることで、最終的にアレルゲンに体を慣れさせる「減感作療法」という治療法もあります。この治療法の場合、アレルギーの体質自体が改善され完治することがありますが、費用がかかり、治療期間も長期にわたることが多く根気が必要となるため、かかりつけの先生とよく相談することが大切です。

みんなのどうぶつ病気大百科様より引用

外耳炎

耳介から鼓膜までの部分を外耳といいますが、この外耳の皮膚に炎症が起こることを外耳炎といいます。犬では多く見られる病気で、治療が遅れると慢性化する場合があるので、注意が必要です。

症状

耳の痒みや痛みのために、犬が首を振ったり傾けたりする仕草や、後肢で耳を引っかく仕草がみられます。その他に耳の赤み、腫脹、悪臭、耳垢の増加などの症状があります。

原因

湿気や異物、細菌、真菌、耳ダニなどの寄生虫、アレルギーなどが原因となります。また、発症には体質や犬種的素因(垂れ耳である、耳道に毛が多いなど)なども大きく関係しています。

予防

耳を清潔に保つことにより、外耳炎を予防することができます。しかし、間違った方法での耳掃除やシャンプー液の耳への流入などが、外耳炎を引き起こす原因となることがありますので、注意が必要です。正しいお手入れ方法を実践しましょう。また、日頃からのこまめな耳の観察も大切です。耳垢の量や色、耳の臭いをチェックし、異常がみられた場合は早めにかかりつけの動物病院さんに通院しましょう。

外耳炎は犬では発症がとても多い病気で、体質によっては慢性に移行したり再発を繰り返す場合が多くあります。

治療

原因によって治療法は異なります。一般的に汚れがひどい場合には耳道内の清浄を行うことが多く、その後、点耳薬などで治療を行いますが、耳ダニが原因の場合は駆虫薬を使用します。アレルギーなどの基礎疾患がある場合はその治療も行います。

みんなのどうぶつ病気大百科様より引用

股関節形成不全

股関節形成不全とは、犬の股関節が発育の段階で形態的な異常を起こし、様々な症状を引き起こす病気です。一般的に両側の股関節に発症することが多いといわれておりますが、片側性の場合もあり、大型犬や超大型犬での発症が多くみられます。

症状

股関節形成不全の症状は生後 4 - 12 ヶ月ごろに確認されることが多いといわれていますが、 2 - 3歳になってから症状が現れる場合もあり、次のような症状がみられます。

・横座りをする
・腰をふるように歩く(モンローウォークといわれています)
・四肢をつっぱるように歩く
・ウサギ跳びのように後ろ足を一緒に動かして走る
・立ち上がるのに時間がかかる
・高いところからの昇り降りや、運動することを嫌がる
・立っているとき、後ろ足の左右の接地点間隔がせまい

原因

原因は遺伝的素因や、成長期の偏った栄養や運動などが関与しているといわれています。これらの原因によって、大腿骨を受け止める骨盤のくぼみ(寛骨臼)が浅かったり、本来は丸い大腿骨の先端が変形していたりするために、うまく関節がかみ合わず歩行の異常などが現れます。

予防

幼齢期に過剰な栄養を与えたりすることは、股関節形成不全を発症させる原因といわれておりますので、注意が必要です。また、股関節形成不全がある犬の場合は、症状の進行を防ぐために体重管理が大切です。肥満にならないように、日頃からのこまめな体重管理を心がけましょう。また、フローリングなどの滑りやすい床材は避ける。足の裏の毛が伸びてくる犬は、滑らないようにするため足の裏の毛を短くカットする。ジャンプや過度な運動をさせないなど、日常生活での注意も重要です。犬に股関節形成不全が疑われるような症状が見られた場合は、早めにかかりつけの動物病院に行きましょう。

治療

犬の年齢や症状、股関節の状態、飼い主の希望などによっても治療法は異なりますが、一般的には、内科的治療(保存的)と外科的治療があります。

●内科的治療(保存的)
鎮痛剤やレーザー療法などによる痛みの管理や、運動制限、肥満を防ぐための体重管理などを行います。内科的治療で症状が緩和され、良好な生活を送れるケースもありますが、症状が重度な場合や内科的治療を行って症状の改善がみられない場合などは、外科治療を行います。

●外科的治療
股関節形成不全の手術には「骨盤 3 点骨切り術」「股関節全置換術」「大腿骨頭切除術」などがあります。犬の症状や関節の状態になどによって、適応時期や手術方法が異なります。また、外科的治療を行う場合は、麻酔のリスク、手術後の安静期間やケア方法、費用につきましても、かかりつけの動物病院とよくご相談ください。

みんなのどうぶつ病気大百科様より引用

耳血腫

いわゆる「耳の部分」を耳介(じかい)といい、この耳介は、皮膚と耳介軟骨から形成されています。耳血腫は、耳介内の血管が何らかの原因で破れることで、皮膚と耳介軟骨の間に血液が溜まって、耳介が膨れてしまった状態をいいます。

人でも、ぶつかり合いが激しいスポーツ選手(柔道、総合格闘技、相撲、ラグビーなど)では、耳血腫が起きます。

症状

多くの場合、耳介部に腫れがみられ、外耳炎を伴うことが多いことから後足で耳を引っかいたり、頭を激しく振ったりする仕草が見られます。

原因

外耳炎による痒みなどから耳を引っかいたり、頭を激しく振ったりすることで、耳介に物理的刺激が加わることで発症することが多いといわれています。

予防

外耳炎が原因となる場合が多いので、日頃からのこまめな耳の観察が大切です。耳垢の量や色、耳の臭いをチェックし、また耳介が腫れているなどの異常がみられた場合は早めにかかりつけの動物病院さんに通院しましょう。

耳血腫は体質によっては、再発を繰り返し、治療として手術を行うことが多い病気です。

治療

注射器で耳介に溜まった血様液を抜く場合や、外科的に膨れている部分を切開し、再度血様液が溜まらないように縫合する治療法もあります。外耳炎を伴う場合は、耳血腫を引き起こす原因となっている耳の痒みをなくす治療も行う必要があります。

みんなのどうぶつ病気大百科様より引用

甲状腺機能低下症

甲状腺は、甲状軟骨(ヒトでは、のどぼとけといわれます。)のすぐ下にある、甲状腺ホルモンを分泌する内分泌器官で、甲状腺ホルモンは体の代謝を活発にするホルモンです。甲状腺機能低下症では、甲状腺ホルモンの分泌が減少することによって、元気がなくなり、顔つきもぼんやりとし、脱毛、肥満、暖かい季節でも寒がるなどのさまざまな症状がみられる病気です。高齢の犬でしばしば見られます。

症状

甲状腺ホルモンは、体の代謝を活性化するホルモンです。このホルモンが不足することで体のあらゆる機能の活動が鈍くなり、全身的にさまざまな症状がみられます。

・ 元気が無くなり、動きが鈍くなる
・ 嗜眠(しみん:睡眠を続け、強い刺激を与えなければ目覚めて反応しない状態)
・ 顔つきがぼんやりしている
・ 暖かい季節でも寒がる、低体温
・ 肥満(基礎代謝が低下するるので、食べる量が少ないのに太る)
・ 脱毛(体幹部や尾の脱毛が多い)
・ 皮膚の色素沈着(皮膚の色素が黒く変化する)
・ 徐脈
・ 神経症状(発作や運動失調など)

原因

主に、免疫介在性(機能の異常により自身の免疫システムが自らの甲状腺を破壊してしまうこと)または遺伝性による甲状腺の機能不全などが原因と考えられています。その他の原因としては、腫瘍や副腎皮質機能亢進症(『副腎皮質機能亢進症』をご参照ください)などの他の病気の影響で引き起こされることがあります。

予防

早期発見、早期治療が大切です。動物病院さんでのこまめな検診をお勧めします。ご自宅では、犬の行動や皮膚の状態などのチェックを行ないましょう。また、上記に記載の症状が見られる場合は、早めに動物病院にご通院ください。

治療

甲状腺ホルモン薬を投与することで、不足しているホルモンを補充します。基本的には、生涯投与し続けなければなりません。必要なお薬の量は犬によって異なり、同じ犬でも時間の経過とともに変化します。このため、お薬を投与した後の血液検査(血液中の甲状腺ホルモン濃度)を定期的に行い、お薬の投与量を適正に保ちます。投与量が少なすぎても効果が得られず、投与量が多い場合には甲状腺機能亢進症を引き起こします。血液検査のタイミングも重要で、通常は投薬後4-6時間前後でお薬が吸収されてホルモン濃度が十分に上がっているところで行います。

ほかの病気が原因で甲状腺ホルモン濃度が低下している場合は、原因となっている病気を治すことで甲状腺ホルモン濃度が回復することがあります。(甲状腺機能正常症候群:Euthyroid Sick Syndrome)この場合は、上記の甲状腺機能低下症に特徴的な症状が出ていなければ、ホルモンの補充治療を行わないことが多いです。

みんなのどうぶつ病気大百科様より引用

膿皮症

細菌感染による皮膚の化膿性病変を膿皮症といいます。皮膚のバリア機構の破壊や免疫力の低下などが引き金となりどうぶつの皮膚で細菌が繁殖して、症状が発症します。

症状

膿皮症は全身の皮膚で起こりますが、脇、顔、内股、指間などでの発症が多く、湿疹、赤み、かゆみ、脱毛、フケなどの皮膚病変がみられます。このときに、犬が患部をなめたり引っかくことで状態が悪化する恐れもあります。さらに、重症になると、膿瘍、発熱、痛みなどを起こすこともあります。特に湿気の多い夏の時期で発症が多くみられます。

原因

原因となる細菌として下記のような細菌があります。
Staphylococcus 属(黄色ブドウ球菌)
Streptococcus属(レンサ球菌)
Proteus属
Pseudomonas属
また、膿皮症の発症にはアレルギーや内分泌疾患、栄養失調、免疫不全、腫瘍、外部寄生虫などの基礎疾患が発症の引き金となっている場合もあります。

予防

細菌の増殖を防ぐために生活環境を清潔にし、特に夏場は高温多湿にならないように注意しましょう。また、日頃からの適切なシャンプーやブラッシングなどのケアを心がけ、皮膚のチェックもこまめに行ないましょう。皮膚に赤み、フケ、カサブタなどの異常がみられた場合は、早めに動物病院へご相談ください。

治療

基礎疾患がある場合はその原因となっている疾患の治療を行います。
膿皮症に対しては抗生物質(外用薬・内用薬)の投与が主な治療となります。
症状の程度によっては、お薬と併用してシャンプー療法が行われたり、シャンプー療法のみで維持をする場合もあります。

みんなのどうぶつ病気大百科様より引用

なお、この病気の記事に関して、『みんなのどうぶつ病気大百科』様の情報を引用させていただきました。

これらの病気が原因でゴールデンレトリバーの寿命が短くならないよう、早期発見できればと思います。

犬・猫の総合情報サイト『PEPPY(ペピイ)』

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