2022年9月現在も新型コロナが蔓延していますよね。
メディアでは人間の感染はテレビなどで放送されていますが、ペットの感染報告を私は聴いたことがありません。
実際にはメディアで報告されていて、私が知らないだけかもしれませんが。
そこで、犬のコロナウイルスへの感染はどうなのか調べてみました。
この記事でわかること
- 犬もコロナに感染する
- コロナ感染の原因
- 感染した犬の症状
- 犬が感染しないように予防
- もし犬が感染してしまったら
- 私が感染しました
犬や猫もコロナウイルスに感染しますので、もしコロナと疑わしい場合は、すぐに病院へ連れて行ってあげてください。
では順番に見ていきましょう。
厚生労働省によるR4年3月11日時点の記事
厚生労働省では、ペットにおけるコロナ感染の報告がされています。
下記内容が厚生労働省の報告です。
問1 新型コロナウイルスは、飼育しているペットに感染しますか?
これまでに新型コロナウイルスに感染したヒトからイヌ、ネコが感染したと考えられる事例が数例報告されています。また、動物園のトラやライオンの感染(飼育員から感染したと推察されている)事例も報告されています。
ただし、新型コロナウイルスは主に発症したヒトからヒトへの飛沫感染や接触感染により感染することが分かっており、現時点では、ヒトから動物への感染事例はわずかな数に限られています。問2 新型コロナウイルスに感染したペットではどのような症状がありますか?
これまでのところ、イヌでは明確な症状は確認されていませんが、ネコでは呼吸器症状・消化器症状があったとの報告があります。
問3 新型コロナウイルスが飼育しているペットから人に感染した事例はありますか?また、ペットを飼育する上で注意すべきことはありますか?
これまでのところ、新型コロナウイルスがペットから人に感染した事例は報告されていません。
一方で、ネコは、新型コロナウイルスの感受性が他の動物種よりも高いとの報告があり、実験室内での感染実験では、ネコが他のネコに感染させ得るという結果が報告されています。また、オランダのミンク農場でのミンクの大量感染事例では、新型コロナウイルスに感染したミンクから人へ感染した可能性のある事例が報告されています。
新型コロナウイルス感染症に限らず、動物由来感染症の予防のため、動物との過度な接触は控えるとともに、普段から動物に接触する前後で、手洗いや手指用アルコールでの消毒等を行うようにしてください。特にペットの体調が悪い場合はできる限り不必要な接触を控えましょう。(参考)厚生労働省動物由来感染症HP
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou18/index.html
犬もコロナに感染する
新型コロナウイルスは、犬も感染すると報告がされています。
これは、感染した人間から犬へ感染したと考えられます。
また、農林水産省からも報告されています。
農林水産省の報告でも、犬猫やミンク等が新型コロナウイルスに感染したとの報告がありますが、牛・豚・鶏のような代表的な家畜に感染したという報告はありません。現時点では、感染が確認されたペットの犬猫等は、新型コロナウイルスに感染したヒトから感染したと推察されており、ペットからヒトに感染した事例は報告されておりません・・・
農林水産省の報告からは、ペットから人への感染は無いとのことですが、用心に越したことはないですので気をつけましょう。
コロナ感染の原因
犬のコロナウイルスの感染は、『犬コロナウイルス』と呼ばれ、すでに感染した犬の糞便を他の犬が口にすることで感染します。
そこからコロナウイルスが栄養吸収を担う小腸の上皮細胞に侵入・感染し、下痢や嘔吐などの消化器症状を引き起こします。
犬コロナウイルスの症状はそれほどひどくはないですが感染力は強いため、ドッグランやペット同伴の喫茶店など、他の犬と一緒になる環境は避けたほうが良いです。
理由は、自身の犬が感染したり、他の犬まで感染を広げてしまう可能性があるからです。
犬のコロナウイルス感染症の検査は以下のようなものがあります。
犬コロナウイルス感染症の検査
- 糞便検査
- 血液検査
- パルボウイルス検査
- X線検査
- 超音波検査
便検査で寄生虫本体や寄生虫の卵の有無、細菌の状態を確認し、犬のコロナウイルス感染症以外の病気で消化器症状が起こっていないかも確認します。
消化器症状がひどい場合は、血液検査を行い、嘔吐や下痢により脱水症状が起こっていないかを確認します。
それより症状がひどい場合は、X線検査や超音波検査などの画像診断まで行われることもあります。
感染した犬の症状
犬コロナウイルスのみの感染の場合、成犬が感染してもほとんど症状がみられない不顕性感染になることが多いです。
ただし、子犬が感染した場合は、嘔吐、下痢などの消化器症状が起こることがあります。
さらに、犬パルボウイルスや寄生虫感染・細菌感染が同時に起こると重篤化することもあります。
また、感染していても症状を現さないまま治ってしまうことも少なくありません。
犬のコロナウイルス感染症の症状
- 下痢(かゆ状~水様便)
- 嘔吐
- 食欲不振
犬が感染しないように予防
犬コロナウイルスに対するワクチンはありますが、コアワクチンではないためすべての犬に接種するように勧告されるワクチンではありません。
ノンコアワクチンと呼ばれる、飼育環境や伝染病の流行状況によって接種するよう勧告されているワクチンを使うことになります。
- 犬のコアワクチン
子犬では6週齢から8週齢で接種を開始し,2から4週間間隔で16週齢以降まで接種します。
6カ月または1年後に再接種(これをブースターと言います)した後は3年以上の間隔で追加接種を行います。 - 犬のノンコアワクチン
レプトスピラ・パラインフルエンザウイルス・コロナウイルス感染症では,ブースターの後も毎年の接種を推奨しています。
また、犬のコロナウイルス感染症は人間と同じ感染の仕方ですが、屋外のドッグランや店内での飲食時より、多頭飼いで蔓延することが多いことがあげられます。
多頭飼いでの予防は、犬舎の消毒や飼育環境をアルコールや界面活性剤による消毒で清潔に保つことが大切です。
もし犬が感染してしまったら
もし、犬が消化器症状(下痢や嘔吐、食事不良など)を示し、以前とは異なる症状が現れた場合、特に子犬は症状が悪化する可能性がありますので、すぐに動物病院に連れて行く必要があります。
なぜなら、犬コロナウイルスによる感染が疑われる可能性があります。
このウイルスは消化器系に影響を及ぼし、症状として下痢や嘔吐、食欲不振などが現れます。
特に子犬は免疫力が未発達であるため、重篤化する可能性が高くなります。
さらに、もしワクチン接種がまだ行われていない場合、パルボウイルス感染の可能性も考慮しなければなりません。
このウイルスも消化器症状を引き起こし、重篤な後遺症を引き起こす可能性があります。
そのため、動物病院で診察を受ける際には、ワクチン未接種であることを必ず伝えるようにしてください。
病院の専門家は適切な検査や治療を行い、犬の症状を緩和し、回復に導くことができるでしょう。
早めの対応が重要ですので、一刻も早く動物病院へ連れて行きましょう。
治療方法
- 輸液療法
- 制吐剤
- 抗生剤の投与
- 保温
など
病院では、犬が脱水や嘔吐などの症状を示している場合、その症状を和らげるような治療を行います。
また、全身の状態を回復させることで、犬の免疫力による感染の回復を促します。
一度ウイルスに感染した犬は、回復しても2週間以上にわたってウイルスが糞便に存在し、排泄されることがあります。
そのため、複数匹の犬を飼っている場合は、糞便の取り扱いや飼育環境には特に注意が必要です。
ウイルスを他の犬に広げないようにするために、糞便の適切な処理や飼育環境の清潔さを維持することが重要です。
私が新型コロナウイルスに感染しました
Q、私(飼い主)が感染した場合、愛犬とどう接すればいいですか?
A、あなたが病院等、隔離された場所に行かなければならない場合には、安心して犬のお世話を頼める人に預けましょう。
家族や知人など、もしもの預かり先を事前に決めておくと対処が早いです。
コロナに感染する直前まであなたと犬が同室内で一緒に生活していた場合、あなたの部屋に犬を残して、お世話に通ってもらう方法は感染対策上お勧めできません。
犬を預ける場合は、感染対策として犬の被毛を洗浄するか、犬と接する際にはマスクやニトリルなどの手袋をつけてもらい、犬に触れた際には手洗いを ようにお伝えください。
まとめ
この記事では下記の5つをご説明しました。
- 犬はコロナに感染するのか
- コロナ感染の原因
- 感染したペットの症状
- ペットが感染しないように予防
- もしペットが感染してしまったら
新型コロナウイルスは、犬も感染すると報告がされています。
これは、感染した人間から犬へ感染したと考えられます。
ただし、これまでのところ新型コロナウイルスがペットから人に感染した事例は報告されていませんが、今後はまだわかりませんので動物との過度な接触は控え、触れた際には手洗いなどの衛生対策をしてください。